コンクリートの特徴を解説

コンクリートの特徴1:コスト

コンクリートは、比較的安価な建設材料といえる。地域や時期によって差はあるが、1㎥あたりおよそ2万円程度である。1トンあたりでは、およそ1万円であり、鉄筋や鉄骨に比べて1/10程度である。鉄筋コンクリート構造では、圧縮をコンクリートで受けることにより、高価な鉄筋の使用量を抑えている。コンクリートは、安価であることから様々な用途で、大量に使用されている。またコンクリートは、最も安い接着剤と言われている。

コンクリートの特徴2:耐久性

概要

コンクリートは「人工の石」のような物質。基本的には100年以上、大きく劣化することなく使い続けることができる。100年前に作られたコンクリート製の建造物が現在でも使用されていることがあり、技術が発展した現在に作られた建造物は、100年以上使い続けることができると考えられる。

鉄筋コンクリートの耐久性

鉄筋コンクリートの寿命は、コンクリートの中性化の進行具合によって決まる。コンクリートがアルカリ性から中性に変化すると、内部の鉄筋が錆びる。錆びた鉄筋は体積が大きくなり、コンクリートを内部から破壊する。表面のコンクリートが剝がれると、必要な強度が得られなくなる他、落下したコンクリートによる事故が起こり得る。

対策

日本では過去に、品質が十分でないコンクリートが使用されたことがある。塩分を含む海砂や海水を使用したコンクリートは、内部の鉄筋が劣化しやすく、現在では使用されることは少ない。現在では塩分を含まない川砂や山砂を使用している。

コンクリートの中性化を遅らせる方法として、かぶり厚さを大きくすることがある。設計段階で適切なかぶり厚さを確保することに加え、設計通りに施工される必要がある。

コンクリート

コンクリートの特徴3:生産量

概要

コンクリートは20世紀において、水に次いで2番目に取引量が多かった物質といわれている。その理由の1つは、世界中のどこでも原材料を手に入れることができるから。鉄筋コンクリート造の普及により、世界中で大量のコンクリートが使用される。

地産地消

日本は石油や鉄鉱石など多くの地下資源を輸入に頼っているが、コンクリートの原材料は、ほとんどすべてを国内で賄うことができる。特にコンクリートの主要な原材料である骨材は、日本のどこでも手に入れられることから、地産地消が進んでいる。

生産量

日本で1年間に生産されるコンクリートの量は、およそ7000万㎥。1990年度の約2億㎥をピークに、年々生産量が減少している。コンクリートの生産量は、土木工事の市場規模の変化に大きな影響を受けている。

コンクリートの特徴4:品質

コンクリートは、基本的にどのような割合で原材料を混合しても硬化する。強度や施工のし易さに応じて、自由に配合設計を行うことができる一方で、材料分離による施工不良のリスクがある。材料分離を防ぐためには、配合設計と施工を適切に行うことが必要。

コンクリートの特徴5:環境性能

産業廃棄物の利用

コンクリートの原材料の1つであるセメントは、一定量自由な物質を混合することができる。主に火力発電所で発生するフライアッシュや、製鉄所で発生する高炉スラグが混合される。これらを使用することで、コンクリートの性質に良い影響を与える。また環境に悪影響を与える物質を、セメントで固定することにより、ゴミの処理に役立っている。

二酸化炭素の排出

コンクリートを製造する過程で、必ず二酸化炭素を排出することになる。したがってコンクリートは環境に悪いものであり、使用量を抑えるべきだと言われてきた。しかし近年では、コンクリートに二酸化炭素を固定することにより、環境への負荷を抑えたコンクリートが開発されつつある。