LCCが安い理由|はじめに
LCC(格安航空)はFSC(フルサービスキャリア)と比べて、低価格で利用できます。この記事では、LCCが安い理由を解説します。
LCCは、無駄なサービスを省くこと、搭乗率を高くすることによって、格安な運賃を実現しています。ここでは、どの部分で無駄を削減しているのかを中心に紹介します。

上の写真は成田空港T3。
LCCが安い理由1.機材
LCCが導入している機材には、次のような特徴があります。
1種類の機種に統一
FSCでは、様々な機材を保有することによって、地方路線から幹線まで対応しています。例えばANAの場合では、国内線だけでも5種類の機材が運用されています。しかし複数種類の機材を保有することは、機材の購入やメンテナンス、パイロットの確保に、コストが余計にかかります。
LCCでは、1つの機種のみを保有し、地方路線から幹線まで、定員が180人程の小型機種で対応しています。機種を統一することは、コスト削減になるだけでなく、柔軟な運用が可能になるメリットがあります。
小型機種
LCCでは、定員が180人程の小型機種が使用され、B737とA320が大部分を占めています。LCCのビジネスモデルでは、座席のおよそ8割を埋める必要があるとされていますが、小型機種であれば地方路線でも採算が取れます。また幹線では、便数を増やすことで対応できます。
機材自体はFSCで導入されているものと同じ機種ですし、メンテナンスは決められたルールに基づいて行われているので、安全性には問題が無いでしょう。
LCCが安い理由2.座席
LCCで使用される機材は、シートピッチが狭いことが特徴です。同じB737で比べると、FSCと同じシートピッチを採用しているスカイマークは177席。対して、LCCであるスプリングジャパンは189席で、12席・約7%多いです。
LCCが安い理由3.運用

LCCでは、折り返し時間を短く設定することによって、1つの機材あたりで、1日により多くの便を運航しています。機材は100億円以上すると言われていますから、より多くの便を運航することで、1便当たりの負担額を小さくしています。一方で遅れが発生した場合の回復が難しく、LCCは比較的遅延が多いです。
LCCが安い理由4.設備
設備の廃止・簡素化
LCCでは、多くの設備を廃止、または簡素化しています。LCCでは必要とされていないラウンジはありませんし、ターミナルの内装が簡素な場合もあります。また大きな空港では、ボーディングブリッジを使わない場合も多くあります。
設備の導入
一方でコスト削減のために、積極的に設備を導入している部分もあります。チェックイン機の導入を進めることによって、空港カウンターの人員を削減しています。またLCCのジェットスターでは、オンラインチェックインを導入することで、チェックイン機の利用も必要なくなっています。
LCCが安い理由5.オプション
LCCでは、FSCでは無料のサービスを、有料オプションとしている場合が多くあります。預け荷物や座席指定、機内でのサービスなどがあります。これらを有料オプションとすることにより、必要としていない人に向けて、安い料金を提供しています。またLCCではキャンセルができない航空券があります。これは、キャンセルによって空席が生まれるリスクを抑えることに役立っています。
LCCが安い理由6.価格設定
LCCの航空券は、早く購入すると格安な一方で、フライトの前日に購入すると、FSCと同等かそれ以上の価格になっていることも珍しくありません。FSCは運賃の変化が小さいのに対して、LCCは需要と残りの座席数に応じて、価格を大きく変化させる傾向があります。これはビジネスホテルの価格設定と同様で、LCCは収益が最大になるような価格設定になっています。
結果としてFSCはビジネスマン向け、LCCは前もって計画を立てる旅行者向けと、住み分けができています。
まとめ
LCCは、様々な部分でコスト削減を行い、格安な運賃を提供しています。LCCが日本に生まれてから、FSCも大きな影響を受け、結果として飛行機が身近な移動手段になりました。一方でFSCも多く利用され、LCCとの住み分けができています。LCCは、日本で始まってから10年ほどで、現在でも成長段階にありますから、今後に期待です。


