「ナインアワーズ赤坂・スリープラボ」を紹介(建築編)

ナインアワーズ赤坂・スリープラボの概要

ナインアワーズ赤坂スリープラボのおファサード
設計平田晃久建築設計事務所
施工
構造S造、地下1階・地上4階
竣工2018年
客室数168室(男性80室・女性88室)

ナインアワーズ赤坂・スリープラボHP

ナインアワーズ赤坂・スリープラボは、平田晃久氏の設計で2018年に完成したカプセルホテルです。東京の中心部・赤坂の、飲食店やマンションが集まった、少し落ち着いた雰囲気の場所にあります。運営は「株式会社ナインアワーズ」、物件を所有しているのは鉄道会社の「南海電気鉄道株式会社」です。

「ナインアワーズ」の特徴

「ナインアワーズ」は、全国の主要都市に展開されている、カプセルホテルのブランドです。宿泊料金を抑えつつも、高機能な設備と優れたデザインが特徴です。内装はシンプルでわかりやすいデザインで統一されています。費用を抑えた旅行をする、男女の若者をターゲットとしているようです。

平田晃久氏のデザインの特徴

平田晃久氏は、集合した・自然な建築が特徴で、伊東豊雄建築設計事務所出身の建築家です。デザインの特徴から、鉄骨造が採用されている場合が多い印象です。ナインアワーズ赤坂・スリープラボと同時期に、「ナインアワーズ」ブランドの店舗デザインを多数引き受けています。ナインアワーズ赤坂の建築は、細胞が集まったようなイメージで、自然を表しているようです。またその土地の特徴を踏まえた設計が特徴の建築家で、赤坂の坂が多いところや、周辺のビジネス街の位置を設計に反映していると思われます。

「ナインアワーズ赤坂・スリープラボ」のデザイン

ナインアワーズ赤坂・スリープラボのファサード
夜の撮影

カプセルの特徴

一般的なカプセルホテルでは、通路に向かってすべて同じ向きにカプセルが配置されています。しかしこの店舗では、カプセルを横2つのセットとし、上層と下層は90°回転して配置されています。上下2つずつ、合計4つのカプセルを1つのユニット(キューブ)としています。1つのキューブは2.4m四方で、このキューブを自由に配置しています。カプセルホテルでは、ブラインドによる簡易的な仕切りのみであるため、この配置によってプライバシーや騒音に配慮しているものと思います。

建築計画

ファサード

全体的な計画としては、男性区画と女性区画をフロアによって、完全に分離しています。下側は男性区画、上側が女性区画で、エレベーターも別で用意されています。地上1階に、フロント機能と一部のカプセルホテルが配置されています。1階のカプセル区画は、ガラスの壁・扉で分離されており、フロントで発生する音は、宿泊時に聞こえませんでした。

またホテルとしては珍しく、ガラスが多用されているため、外や中庭の景色を眺めることができます。これにより、街との一体感や赤坂の街の特徴を感じます。地下1階は、男性用のシャワールームやロッカーが並ぶ区画です。地下1階は、他のフロアと比べて面積が狭くなっています。この部分は、建物の基礎になっているのか、それとも事務機能を持った区画として利用されているのか、わかりませんでした。

外観からもわかるように、2.4m四方のキューブが自由に配置されています。またキューブの四隅の鉄骨柱は、構造材としての役割を担っているようです。キューブに構造材としての役割を与えることにより、意匠と構造とを両立できています。床はデッキプレートにコンクリートを打設したものです。

アクセス

所在地:東京都港区赤坂4-3-14

地下鉄千代田線:赤坂駅から徒歩4分

地下鉄丸ノ内線・銀座線:赤坂見附駅から徒歩5分