新宿三井ビルディングの構造と制震改修

新宿三井ビルディング|築50年のビル

新宿三井ビルディングは、西新宿の高層オフィスエリアにあるオフィスビルです。現在このエリアには、数多くの高層ビルが立ち並んでいますが、新宿三井ビルディングは初期に建てられました。低層部には、緑地や広場を整備し、広場に面するように店舗を配置しています。50年以上前に建設されたにも関わらず、現在でも見られるような平面計画です。ファサードの特徴として、壁面のブレースがあります。このブレースの部分には、エレベーターやトイレなどのコアが配置されています。

新宿三井ビルディングを1700億円で売却

三井不動産は2020年、新宿三井ビルディングを日本ビルファンドに1700億円で売却しました。日本ビルファンドは、三井不動産がメインスポンサーのオフィス特化型REITです。古くなったビルをREITに売却し、新しいビルの建設資金に充てるものと考えられます。

新宿三井ビルディングの構造

ブレースの部分には、エレベーターを含むコアが配置されています。外観にも表れているブレースと、コア内部に配置されているPCaのスリット壁で水平荷重(の一部)を負担しています。また建物の外周には、鉄骨が配置されています。外壁には、ガラスのカーテンウォールが採用されています。

新宿三井ビルディング|2015年の制震改修

東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の際に、高層ビルにおいて長周期地震への対策が問題になりました。既存の構造でも問題はありませんでしたが、資産価値を保つことを目的とした制震改修が行われました。制震改修は鹿島建設が担当し、2015年に竣工しています。

制震改修の内容

5~10階のコア部分にオイルダンパーを設置、また屋上に6機のTMDを設置しています。新宿三井ビルディングのような高層ビルは、比較的歴史が浅く、耐震改修の手法が確立されていないといえます。オイルダンパーは、低層部の中でもテナントに支障が少ない部分に設置されました。また屋上には、既存の塔屋の外側に6機のTMDが追加されました。TMDとは、おもりを使用する制振装置で、主に超高層ビルの、風による揺れの対策として採用されます。TMDは、横浜ランドマークタワーや台北101に採用されていますが、改修で設置された例はかなり少ないです。

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アクセス

地下鉄大江戸線「都庁前」徒歩1分