あなぶきアリーナ香川の概要

あなぶきアリーナ香川は、2024年竣工の県立体育館です。中四国最大級の1万人を収容でき、多目的に使用できる体育館として計画されています。市民に開かれた、新しい考え方で設計されています。
意匠設計


意匠設計を担当したのは、SANAAです。SANAAは妹島和世さん、西沢立衛さんの建築家ユニットで、代表作は金沢21世紀美術館です。
あなぶきアリーナ香川は、瀬戸内海に浮かぶ島々をイメージして設計されています。そのイメージを実現させるために、高さを抑えたシェル構造の屋根が採用されています。またメインアリーナ・サブアリーナ・武道施設は、分棟形式となっており、3棟が1枚の屋根で覆われています。回遊性を向上させるために、地下部分は3棟がつながっている構造になっており、用途に合わせて、区切ることが出来るようになっています。
市民に開かれた体育館になることをコンセプトに設計されています。したがって出入口が多く設置されており、様々な方向からアクセスすることが出来ます。
メインアリーナは、ホール部分とホワイエとの間に壁が無いことが特徴です。ホワイエは、市民が自由に出入りできる場所となっており、ホールの音が聞こえてきます。ホールの音が聞こえるということは、ホワイエの音がホールに入ってくるということです。前例が無い設計であるため、どのように運用されるのか楽しみです。またホワイエには、キッチンカーが乗り入れて、イベントを開くこともできるようです。
構造


あなぶきアリーナ香川で採用された工法を3つ紹介します。
参考:瀬戸内海の山並みに溶け込む多目的アリーナをつくる | OBAYASHI Thinking|大林組
単層ラチスシェル構造
あなぶきアリーナ香川では、単層のシェル構造が採用されています。これには周辺の景観に配慮して、建物の高さを抑えたいことが理由として考えられます。この規模の建築物では、2重構造の場合が多く、単層シェル構造を採用する場合には、変形量を抑える設計を行う必要があります。
テンションリング
シェル構造では、外側に広がろうとする力が働きます。したがって多くの場合では、大きなコンクリートの柱によって、外向きの力を処理します。しかしあなぶきアリーナ香川では、テンションリングと呼ばれる鉄骨の梁を、シェル構造の外周に配置することによって対応しています。これによって比較的小さな部材によって、荷重を処理することに成功しています。加えて、単層のシェル構造は部材が少ないため、テンションリングにかかる荷重が小さいことが考えられます。
フッ素樹脂塗装カラーステンレス シーム溶接防水工法
この工法は、屋根材を溶接することによって、1枚の屋根にする工法です。屋根が曲面で構成されていることから、屋根材のラインを直線に見せるために、1枚1枚現場で加工されています。
アクセス
JR高松駅徒歩4分、ことでん高松築港駅徒歩4分


